|
2004年 12月 18日
私が小学校高学年から中学生だった頃、世間では「ヤヌスの鏡」という漫画が注目され、話題になっていた。
両親が居なかったかなにかで祖母と二人きりで暮らしている女の子が、厳しく育てられ過ぎたせいで多重人格になってしまっていた…というストーリーなんだけど、今では珍しくもなんともない心の病が当時は世間的に結構な衝撃で、人気アイドルが主役でドラマ化されたりするほどだった。 昼間は真面目でおとなしい地味な女子高生である主人公が、夜になると派手で自由奔放な不良娘(?)に豹変する。そんな現象がこの作品では主人公の中で別の人格が形成されることによって発生する出来事として描かれていたけど、私はアレ、あの年代の頃には誰でも経験していることなんじゃないかなって思う。 現に私も、そうだった。 昼間はフツーに学校へ行き、放課後になると化粧をして夜の街に消える。 以前も書いたように沖縄に居る頃からその兆候はあったワケだけど、結局その習慣は大阪に戻ったところでなくなったりはしなかった。私は新学期が始まって間もなくライブやコンサート通いを始め、それを足掛けにして最初は近所のスーパーでのアルバイト、そして水商売も時々やるようになった。 私が通ってたのはバイトどころか放課後に制服で街中を歩いてるのを見られただけで翌日は生徒指導室行きだっていう厳しい女子高だったんだけど、地元の公立校に通う幼なじみ達に紛れて行動していたのがよかったのか、結局卒業まで一度も見つからずに済んだ。 ちなみに同級生で、たった一度テレビのお笑い番組の収録を見に行ったことが原因で退学処分になってしまったコがいる。その笑顔がアップになってしまい、それを見た父母から学校に通報されてしまったのだ。 私なんかより全然普段はマジメで、成績も良いコだったのに。 「アンタは本当に運が良かったんだよ」 たまに(バイトの時間に間に合わなくて)放課後の掃除当番をサボって帰ってしまう私を、担任が怪しんで家に電話をかけてきていたらしい。 そのたびに私を庇ってあれこれ言い逃れをしてくれていた母親が、今でもこう言って笑う。 彼女は私と同じ学校のOGで、生徒の私が息抜きをする場所が必要な事をよく理解してたから放課後の外出を許してくれてたんだけど、ライブやコンサートへ行く事とスーパーでレジを打ってる以外に私がナニをやってたかというのは、勿論今でも知らないままである。 この辺りまでは、まだまだ可愛いモンだったと思う。 「彼ら」にまだ出会ってなかったワケだから。
by akkoBPoki
| 2004-12-18 15:27
| グローリーデイズ
|
ファン申請 |
||